アイダホ州ボイジ
2002年冬、アイダホ州ボイジを訪れる機会があった。
「アイダホ」というと日本人の90%はポテトを思い起こすが、
90%の人はどこにあるかを知らないという。
2002年冬季オリンピックが開催されたソルトレイクシティー
のあるユタ州の北、ロッキー山脈の中にある。
アメリカ開拓史上、ヨーロッパ人に最後に発見された秘境。
州名はインディアン語で「山の宝石」の意。
州都ボイジはフランス語で「森」と言う意味。


ボイジは、ポテトで有名なJ・R・シンプロット、
半導体の世界最大級メーカーのマイクロンなどの
企業が本社を置く知られざるビジネス都市として発展を続けている。
カリフォルニア州に比べ1/2〜1/3の低コスト、低い犯罪率、
優れたビジネス・生活環境もさることながら、豊かな自然に
恵まれアウトドアライフ大好き人間にはたまらない
と知人は言っていた。
車で30分走るとカヌーが出来、船に乗れる。
2時間も走れば、スキーで有名なサンバレーがある。

アイダホ州は、日本の本州よりやや狭い面積で米国で13番目の大きさ。
アイダホ州内を東から西へ川が3本流れており、
北からクリアウォーター川、サーモン川、スネーク川という。
サーモン川は急流としても有名で、マリリンモンローの映画
「帰らざる河」が撮影された場所。
スネーク川に沿った地域は灌漑によってポテトの名産地となっている。
ジャガイモ卸の大手J・R・シンプロットはマクドナルドのポテトを
一手に引き受け大成功を納めた。
もうひとつの有名な会社は、マイクロン(Micron)である。
ポテト王J・Rシンプロットの息子Scott Simplotが小さな倉庫でやって
いたマイクロンテクノロジ社に出資し、マイクロンは世界的半導体会社に育った。
世界屈指の先端企業も「ポテト」から始まっている。
「アイダホ州で有名なものはポテトチップとマイクロチップ(半導体)」
といわれるまでになった。
生活の質を向上させることによって良い人材を確保するという同社の方針が見事に功を奏したと言えよう。
アイダホで車を運転していて一番注意すべきことは
鹿にぶつからなないことだそうだ。突然出てくるらしい。
そして畑の産物ばかりか、海川の食べ物も豊富で安い。

上のホタテ串、サーモンフライ、蟹足等のつまみ盛り合わせも、
$20たらず。

ダウンタウンには寿司屋も数件ある。
日本の寿司屋とは趣が違うが、店に入ったとたん稲荷寿司の匂い。
ビール銘柄は「エビス」

店の名前は「ZUTTO」
変な名前なので、由来を聞いた。
寿司の「寿」の意味を聞き「Long life、ずっと生きること」と教えられ「ずっと」と名付けたという。
アイダホの日系住人が言っていた。街にはおいしいパン屋がない。
日本のパンは世界一おいしい。アイダホでパン屋を開けば
成功間違いなしと。
さすがアメリカ、ビジネスのネタがゴロゴロしている。
アウトドア好きでパンが焼ける方、一考の価値あり。