オイル交換3000km

 私の父親もカブ90に乗っている。 車種に悩んでいたので、私がカブ90を薦めたのだ。当時は、自分がカブに乗るようになろうとは、知る由もなかった。

ある日、何気なく父親のカブのオイルキャップを外して覗いてみた。コーヒー牛乳のようなものが入っていた。
父親に聞いてみると、「取説どおりに、3000kmで交換している」とのこと。取扱説明書どおりに使っているなんて、ユーザーの鑑だ。
し・か・し、父親は、年に1000kmも乗らない。 そう、3年もオイル交換せず乗りっぱなしということになる。

たまらず、オイル交換をした。しかし、ドレンボルトを抜いてもオイルが出てこない。棒で突いたら、やっと、白い練乳状のものが出てきた。世にもおぞましいシーンである。エンジンにかなり水が入っていたようだ。この状態で走っていたことが信じられない。給油口から覗くと、スラッジで真っ黒だ。かなり悪い状態。これだとピストンリングあたりも固着していそうだ。

とりあえず、何度かフラッシングをして、しばらくは短期間でオイル交換して様子を見ることにした。 思ったよりは、オイルの消費は少ないので、その後は騙し騙し乗っているようだ。 オイル交換前との違いを父親に聞いたところ、

『アイドリングが少し安定した気がする。』
 そ、そんなものなのかー  カブ、恐るべし…

初回:1000km、以後3000kmごとです。』 − 私のカブの取扱説明書には、そう書いてある。 時間的な事は何も書いてない。


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